トップ>損害賠償額が減額される過失相殺・損益相殺とは

損害賠償額が減額される過失相殺・損益相殺とは

目次

過失割合・過失相殺とは

 過失割合とは、交通事故の加害者と被害者がどれだけ過失(責任)があるかを割合で表したもので、例えば、交通事故の原因が加害者側に7割責任があり、被害者側に3割責任があると認められた場合に、過失割合は「加害者70:被害者30」となります。

 一方、過失相殺とは、交通事故の損害賠償額を決めるときに被害者側にも過失があった場合に、その過失に相当する分を損害賠償額から減額することをいいます。
 交通事故で加害者・被害者双方に過失があった場合、加害者がすべての賠償責任を負うのは公平とはいえません。被害者側にも過失がある場合には、損害を公平に分担するため、被害者側の過失に相当する分を損害賠償額から差引いて賠償することになります。

損益相殺とは

 損益相殺とは、交通事故の被害者がその事故が原因で何らかの利益を得、その得た利益が交通事故の損害の補填を目的とするものであることが明らかな場合に、その得た利益相当分を損害賠償額から差し引くことをいいます。
 損益相殺は、交通事故が原因で利益を得たのに、更に損害賠償も受けられることになると「二重取り」になるため、公平の観点から認められているものです。

損益相殺により減額されないもの

① 香典(金額が大きい場合は、損害賠償金の一部と見なされることがあります。)
② 見舞金(損害の補填と見なされない少額のもの)
③ 生命保険金(死亡した場合)
④ 傷害保険金(負傷した場合)
⑤ 生活保護法による給付金(住宅扶助、教育扶助など)
⑥ 労働者災害補償保険法による労働福祉事業として支給される特別支給金(障害特別一時金、遺族特別一時金など)
⑦ 未支給の労災保険金・厚生年金・共済年金などの社会保険の給付金(障害年金、遺族年金など)
⑧ 雇用保険法による給付金

損益相殺により減額されるもの

① 受領した自賠責保険の損害賠償額
② 健康保険法により支給された傷病手当金(傷病の療養のため休職して報酬が支払われなかった場合に支給されるもの)
③ 遺族への遺族厚生年金・遺族基礎年金・本人への障害厚生年金・障害基礎年金
④ 死亡の場合の被害者本人の生活費相当額